ヨクイニング(YOKUINING)コラム Vol.66【6月の過ごし方】

本コラムでは、ヨクイニング(YOKUINING)ブランドに関することだけでなく、健康や漢方などにまつわる話も織り交ぜてご紹介しています。
ゴールデンウィーク以降、一気に季節が進み、真夏のような暑さが続いています。
外出時に、暑さから体を守るのに心強いアイテムのひとつが、「日傘」。
今回は、近年男性にも浸透しつつある夏の定番アイテム、「日傘」についてのお話です。
傘の始まりは「日傘」だった!?
傘の歴史は古く、その起源は約4000年前の古代エジプトやペルシャにまで遡ります。
意外なことに、傘はもともと雨を防ぐためのものではなかったのをご存じでしょうか。
じつは、強い日差しを避けるための「日傘」として誕生したのです。
古代エジプトの壁画や彫刻画には、王族や貴族が従者に日傘を差し掛けさせている様子が描かれ、日傘は富と権力の象徴でもありました。
ヨーロッパでも長らく女性のアクセサリーとして愛され、18世紀の印象派画家クロード・モネの作品『日傘をさす女性』にも、その優雅な姿が残されています。
傘の語源が教えてくれる“本来の役割”
「傘」を指す言葉の由来を紐解くと、その道具が本来持っていた役割が見えてきます。
例えば、英語の「umbrella(アンブレラ)」は、ラテン語で「日陰」や「影」を意味する「umbella(ウンベッラ)」に由来しています。
また、日傘を指す「parasol(パラソル)」は、イタリア語で「対して」を意味する「para—」と、「太陽」を意味する「sole」が組み合わさった言葉で「太陽の熱を防ぐもの」という意味をもちます。
語源をたどると、傘が“日陰をつくるための道具”として生まれたことがよくわかりますね。
傘はもともと高貴なひとのもの、祭事用だった?
日本に傘が伝わったのは6世紀(飛鳥時代)。
百済(中国)から仏具の一つとして献上されたのが始まりとされています。
当時の傘は、絹を張った長柄の「蓋(きぬがさ)」と呼ばれるもので、身分の高い人が儀式や祭事で用いる特別な道具でした。
特に、従者が貴人の後ろから差し掛ける「差し掛け傘」は、権威の象徴でした。
その名残は、今も野点(屋外の茶会)や神社仏閣の神事に見ることができます。
日傘から雨傘へ
平安時代には登場していたとされる「和傘」は、江戸時代に入ると、製紙技術や竹細工の進歩により、和紙に油を塗って防水性を持たせた「和傘」へと発展しました。
太い骨組みに無地の紙を張った実用的な「番傘」、中央に白い輪の模様が入った華やかな「蛇の目傘」などが誕生し、江戸時代の暮らしに欠かせない必需品となりました。
こうして和傘は、庶民の間でも急速に普及し、江戸・京都・大阪の三都を中心に流行したようです。
その後、洋傘(コウモリ傘)が伝来。
当初は非常に高価な贅沢品であったため、武家や医師など一部の限られた階層しか手にすることができなかったそうですが、明治時代、文明開化とともに庶民にも普及するようになりました。
そして、ビニール傘が“使い捨て”のように気軽に扱われる現代。
いま一度、傘の扱い方について考えてみる機会があってもいいのかもしれませんね。
現代の日傘は「ファッションアイテム」ではなく命を守るもの
近年の異常気象による猛暑の影響で、日傘の役割は大きく変わりつつあります。
かつてのファッションアイテムを超え、今では熱中症を防ぐための“生命維持装置”として認識されつつあります。
「紫外線対策」という概念が日本に定着し始めたのは比較的最近のこと。
UVカット傘が一般化したのはここ35年ほどだそうです。
最新の日傘は
– 遮光率100%の生地
– 熱を遮断する遮熱素材
– カーボン素材による軽量化
など、機能性が大きく進化しています。
「いろんな色柄があるけれど、結局何色がいいの?」と、色選びに迷ったときは、
内側が黒いものがおすすめ。
地面からの照り返しを吸収し、顔まわりの紫外線を抑えてくれるそうです。
なお、UVカット加工の寿命は一般的に2〜3年。
生地が色あせたり、光が透けて見えるようになったら、買い替えのタイミングとされています。
先月5月には、各地で夏日を観測し、季節外れの暑さが話題となりました。
今年も暑い時期が長く続きそうです。
現代において日傘は、もはや単なる日除けではなく、過酷な環境から命を守る“小さな日陰”を作ってくれる、頼もしいパートナー。
買い替えを考えている方は、頼れる素敵な1本に出会えますように♪
【肌にいいこと始めよう♪ 今月のテーマは、日傘は最も手軽な美容投資】
さて、「日傘」は命を守るアイテムというお話をしました。
じつは、日傘を差すことは、単に眩しさを抑えるだけでなく、私たちの未来の肌を守るための「最も手軽な美容投資」でもあります。
紫外線には肌の奥深くまで届いてシミやしわの原因となる「UVA」と、肌表面にダメージを与えて日焼けや皮膚がんのリスクを高める「UVB」があります。
しかも紫外線はあらゆる方向から肌に届きます。
紫外線の反射の割合は、新雪(80%)、砂浜(10~25%)、アスファルト(10%)、水面(10~20%)、草地・土(10%以下)となっています。(参考:環境省「紫外線環境保健マニュアル」)
このように、上から降り注ぐ紫外線だけでなく、地表面に届いて反射する紫外線についても対策が必要になることがおわかりいただけると思います。
毎日の日焼け止めに加え、外出の際は「日傘(できれば内面が黒のもの)」やアームカバーなどで、紫外線から肌を守りましょう。
また、紫外線は目にも届きますので、サングラスもお忘れなく。
近年の高機能日傘は、傘の下の温度を劇的に下げることができます。
ある実験では、日傘を差すことでマネキン頭部の温度が約40℃も変わったという結果も出ているそうです。
熱によるストレスを抑えることは、肌のコンディションを整えるだけでなく、全身の疲労軽減にもつながります。
年々、暑さが過酷になっていますので、「日傘」を活用して、わたしたちの大切な肌や体を守ってあげましょう。
6月もどうぞ健やかにお過ごしください。
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