本コラムでは、ヨクイニング（YOKUINING）ブランドに関することだけでなく、健康や漢方などにまつわる話も織り交ぜてご紹介しています。

暖かくなり、各地で農作業が始まっています。

３月６日は二十四節気のひとつ、「啓蟄（けいちつ）」です。

冬が終わり、虫たちが活動を始める頃という意味で、本格的な春の訪れを感じる日が増えてきます。

３月１６日は十六団子（じゅうろうだんご、またはじゅうろくだんご）の日。

主に東北地方で行われている伝統行事のひとつです。

農耕の神様が山から種子を抱いて里に下りてくるとされているこの日に、杵と臼を使って餅つきをして、その音で神様にお迎えの準備ができたことを知らせていました。

その日におそなえする１６個の団子を十六団子といいます。

１１月１６日(地域によっては１０月１６日)には、今度は山へ帰る神様をお送りするため、春と同様に１６個の団子をそなえるそうです。

何かと時間に追われて忙しい毎日を過ごしている現代人ですが、このような風習は、私たちの暮らしが自然の恵みとともにあることをあらためて思い出させてくれます。

【この時季の過ごし方：肝（かん）^※1を大事にして過ごす】

気温が上がって花粉の飛散はピークを迎え、花粉症の症状でお困りの方も増えているのではないでしょうか。

ヒノキ花粉にも反応する方は、５月頃まで花粉症対策を続けて体調を整えましょう。

東洋医学（漢方）でいうところの肝（かん）の働きは、立春～５月頃まで活発になるとされています。

肝は目と密接な関係にあり、肝の働きが低下すると目が疲れやすくなります。

それだけでなく、炎症や熱が盛んになることで目の痛みや充血などもあらわれます。

肝の働きを正常に保つためには、気のめぐりを滞らせないことが大切。

そのためには過労、睡眠不足に注意して、ストレスも適度に発散しましょう。

辛いもの、体を温める働きのある食材などは、この時期のイライラに悪影響を与えるので控えめに。

【季節の食養生】

レタス…イライラを鎮める効果が期待できます。生で食べすぎると体を冷やすので、お味噌汁に入れたり、炒めたりして食べるのもおすすめです。

クレソン…目のかゆみ、充血が気になるときに。辛味成分による老廃物の排出が期待できることから、春におすすめの食材です。

グレープフルーツ…気をめぐらせる作用をもつので、気分の落ち込みやイライラを感じているときに。寒性なので冷えやすい方は食べすぎに注意しましょう。

※1 肝とは、気をめぐらし、血をたくわえます。感情や自律神経と関係し、ストレスによる影響を受けやすいとされます。

肝が不調になるとイライラ、頭痛、目の疲れがあらわれやすくなります。

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